「ほんの少しの隙間だったのに…」
猫ちゃんの脱走は、いつも突然です。 今回は、大阪府のマンション1階から脱走してしまった、1歳半の兄弟猫ちゃんの捜索実績をご紹介します。
自力での捜索に限界を感じ、心身ともに疲弊されてご依頼いただいた飼い主様。 雨という悪条件の中、キャットワンがどのようにして2匹の猫ちゃんを無事保護できたのか、その捜索のポイントを解説します。
捜索のご依頼:大阪府「パニックと焦り」

まずは、ご相談いただいた時の状況です。
- 猫ちゃん: 1歳半のハチワレ(男の子)× 兄弟2匹
- 飼育環境: 完全室内飼い(お外経験ゼロ)
- 性格: 幼少期に保護されて以来、とても人懐こい
- 状況: マンション1階の窓から脱走
ある朝、窓の外から「にゃあにゃあ」と鳴き声が。 1匹(弟猫)がサッシに頭が挟まって泣いているのを発見。大慌てで救出したものの、その隙にもう1匹(兄猫)が裏庭へ逃走。抱っこしようと試みるも激しく抵抗され、見失ってしまいました。
飼い主様は朝から夜中まで休む間もなく捜索されましたが、見つかりません。 「どこを探していいのか分からない」 「人懐こいから誰かに連れて行かれたかもしれない」 こうしたパニックと不安の中、私たちキャットワンへご依頼のお電話をいただきました。
キャットワンの捜索プランと「雨」の戦略
このケースでは、3つの重要なポイントがありました。
1. 初期仮説:「必ず、近くにいる」
私たちはまず、以下の情報から「猫ちゃんは遠くへ行っていない。必ず半径50m圏内に潜んでいる」と仮説を立てました。
- 完全室内飼いであること
- 初めての脱走であること
- マンションの1階であり、高所からの転落ではないこと
初めて外に出た猫は、外の世界の音や匂いに圧倒され、パニックで遠くへ逃げるよりも、まず「身を隠せる安全な場所」を探します。
2. 戦略的判断:「雨」は敵か、味方か?
捜索を開始して間もなく、あいにくの雨が降り出しました。 飼い主様は「雨で匂いが消えてしまう」とさらにご不安になられていましたが、私たちはこれを「チャンス」と捉えました。
- 雨の最中: 猫は濡れるのを極端に嫌うため、物陰でじっと動かなくなります。この間に無理に捜索しても、猫は鳴き声を上げず、発見は困難です。
- 雨上がり: 雨宿りで体力を消耗し、お腹も空きます。雨が上がったタイミングで、隠れ場所から出て「ご飯や安全な寝床を探すパトロール」を開始する可能性が非常に高いのです。
私たちは捜索を一時中断し、この「雨上がり」のゴールデンタイムに全力を注ぐことにしました。
3. 状況分析:そっくりな野良猫の存在

捜索を再開すると、ご依頼のハチワレ猫ちゃんにそっくりな野良猫に遭遇しました。 しかし、私たちはその野良猫のテリトリー(縄張り)と、脱走した猫ちゃんが潜んでいる可能性の高い場所(自宅のすぐ裏の物陰など)が「完全に離れている」ことを確認。
これにより、「野良猫に追われて遠くへ逃げた可能性は低い」と判断。 仮説通り「まだ近くに身を潜めている」と確信し、捜索方法を「徹底的な誘導作戦」へと切り替えました。
誘導作戦の成功、そして無事の保護へ
キャットワン独自の誘導作戦が功を奏し、翌朝、脱走した時とほぼ同じ場所で「にゃあにゃあ」と鳴いている猫ちゃんを発見!
激しく抵抗して逃げてしまった兄猫ちゃんも、無事に飼い主様の元へお返しすることができました。


今回の捜索から学ぶ「教訓」Q&A
Q. 完全室内飼いの猫が脱走。どこまで行きますか? A. まずは「半径50m圏内」を徹底的に捜索してください。 今回のケースのように、ほとんどの室内飼いの猫は、自宅のすぐそばの室外機の裏、植え込みの中、物置の下など、身を隠せる狭い場所に潜んでいます。「まさかこんなところに」という場所を重点的に探してください。
Q. 雨が降ってきたら、捜索は終わりですか? A. いいえ、「雨上がり」が勝負です。 雨の最中は猫も動きません。体力温存とパニックを避けるためにも、飼い主様も一度休み、雨が上がった直後の「パトロール時間」に合わせて捜索を再開するのが効果的です。
Q. 人懐こいので、誰かに連れて行かれたか心配です。 A. 可能性はゼロではありませんが、まずは「潜んでいる」ことを第一に疑います。 人懐こい猫ちゃんほど、飼い主様は「連れ去り」を心配されます。しかし、脱走直後は恐怖心が勝り、人前に姿を表さないことの方が多いです。まずは自力で隠れていると信じて、近場を徹底的に探しましょう。
大阪府で猫ちゃんの脱走・迷子にお困りの方、自力での捜索に限界を感じている方は、どうか諦めないでください。 一刻も早い保護のために、私たちキャットワンが全力でサポートします。
文責:ペット探偵キャットワン 専門チーム
本記事は、以下の複数の専門資格と学術的知見を持つチームメンバーによって執筆・監修されています。
現場・救命: 小動物看護士、ペットセーバーEMR救急救命士の資格を保有するスタッフ。
論理・戦略: **法学(法科大学院出身)**の知見、MBA(大学院)で論理的戦略を習得した専門スタッフ。

お問い合わせ
ご依頼及び業務内容へのご質問などお気軽にお問い合わせください


コメント