滋賀県の地域特性
滋賀県は車社会です。
だから捜索の仕方が変わります
まず、お伝えしておきたいことがあります。
脱走した猫の多くは、住宅地のどこかに隠れています。山や田んぼへ遠く逃げてしまうケースは、実際にはそれほど多くありません。迷子猫の捜索方法を調べた研究でも、多くの猫が自宅の近くで隠れた状態で発見されることが報告されています(Huang et al., 2018, Animals)。
だからこそ、その地域に「隠れられる場所」がどれだけあるかを知っていることが重要になります。滋賀県は、地域によってそれがまったく違います。
実際に滋賀県内へ伺うと、「駅前」と呼べる商業地はほとんどありません。JR琵琶湖線・湖西線の沿線に住宅は集まっていますが、駅を少し離れると一戸建てと田畑が広がります。国道沿いに大型店舗が並ぶ、ロードサイド型の街並みです。
滋賀県内のJR駅で1日あたりの乗車人員が最も多いのは、県庁所在地の大津駅ではなく草津駅です(令和3年度・滋賀県統計)。駅を中心に街ができている県ではありません。
そして滋賀県は、地域によって環境がまったく違います。「滋賀県」とひとくくりにはできません。
大津市・草津市・栗東市・守山市は、住宅密集地域も多い
京都や大阪への通勤圏として開発された地域で、一戸建てと集合住宅が密集しています。
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縁の下・室外機の裏・給湯器まわり
猫が最初に潜り込む場所です。脱走直後は、自宅からごく近い範囲にいます。
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隣家との隙間、ブロック塀と建物のあいだ
人が入れない幅でも、猫は通り抜けます。奥で動けなくなっていることがあります。
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駐車場・自転車置き場・階段下
集合住宅では特に多い場所です。人の出入りが少ない時間帯に確認します。
湖東・湖北・甲賀は、農地と住宅が隣り合っています
長浜市・彦根市・東近江市・近江八幡市・甲賀市・蒲生郡のあたりは兼業農家が多く、住宅のすぐ隣に畑・田んぼ・雑木林があります。
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農機具小屋・ビニールハウス
出入口が開いていることが多く、暖かく、人が頻繁に出入りしません。猫にとって好条件です。
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稲わら・堆肥・資材の積み場
雨風をしのげて暖かく、隙間が多いため、奥まで入り込みます。
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雑木林・竹やぶ
見通しが効かず、人が踏み込めません。カメラの配置が決め手になります。
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あぜ道・農業用水路・排水パイプ
細長く続くため、猫の移動路になります。想定より遠くまで動いていることがあります。
琵琶湖沿いと内陸側でも、環境が変わります
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琵琶湖沿い ― 湖岸緑地・ヨシ原・マリーナ
湖岸道路に沿って公園や緑地が細長く続きます。ヨシ原は人が踏み込めず、身を隠すには絶好の場所です。艇庫や桟橋まわり、係留されたボートの下も確認が必要になります。
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内陸側 ― 里山・谷筋・山林
比良山系、比叡山、鈴鹿山脈、伊吹山。住宅地の背後にすぐ山が迫る地域では、猫が山側へ入ると捜索は格段に難しくなります。キツネやアライグマなど、猫にとっての脅威も増えます。
琵琶湖側は行き止まりになります。だからこそ、猫は山側へ動きます。
湖まで出た猫はそれ以上進めないため、移動する方向は内陸へ、そして山へと向かいます。一度山に入られると、捜索は格段に困難になります。湖岸のエリアでは、猫が山側へ抜ける前に動線を押さえることが決め手になります。
幹線道路も、地域を分断しています。国道1号・8号・161号、名神高速道路。猫がこれを越えると、捜索範囲は一気に広がります。越える前に押さえることが、滋賀県での捜索では特に重要になります。
滋賀県は、地形そのものが造り変えられています
正直に申し上げると、私たちも現場へ向かうときに、地図に出てこなくて困ることがあります。
京都市内や大阪市内であれば、変わるのは主に建物と持ち主です。土地の形そのものが大きく変わることは、そう多くありません。
滋賀県は違います。田んぼが宅地になるとき、地面の高さから水の流れまで、まるごと造り変えられます。盛土がされ、擁壁が立ち、水路が付け替えられ、あぜ道や農道が消えます。近年の宅地造成は行政の許可基準も以前とは異なり、造成の仕方そのものが変わってきています。そうした場所が、滋賀県にはとても多くあります。
つまり、地図や航空写真に写っているのは「以前の地形」であって、いまの地形ではないことがあります。新しくできた区画や道路は地図の更新が追いつかず、住所そのものが地図アプリで見つからない場合もあります。
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擁壁と地面のあいだにできた隙間
造成でできた高低差の境目です。図面上は境界でも、猫にとっては通路であり、身を隠す場所になります。
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付け替えられた水路・暗渠化された区間
元の農業用水路がどこへつながっているか、どこでフタがされているか。現地で追わなければ分かりません。
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家と家のあいだに通り抜けられる隙間があるか
数センチの差で、猫が通れるか通れないかが変わります。動線の予測は、ここで決まります。
古い住宅と新興住宅が混在する街では
滋賀県では、田んぼを造成した新しい住宅地が、昔からの集落や古い住宅地とすぐ隣り合っています。そしてこの二つは、区画整理できっちり区別されているわけではありません。細い道が一本あるだけで行き来できますし、田んぼの端からも簡単に移動できます。
新しい造成地はコンクリートで綺麗に整地され、猫が身を隠せる場所がほとんどありません。脱走した猫は安心して隠れられる場所を探しています。そして境目らしい境目がないため、探しているうちに昔からの住宅へ自然と迷い込みます。
昔からのお宅には、猫が好む環境が揃っています
その地域に長く住んでこられた方は、農家や兼業農家であることが多く、歴史がある分だけ建物が多い。母屋、小屋、納屋、農機具置き場。人がいつも出入りするわけではなく、雨風をしのげて、暗く、静かです。
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母屋・小屋・納屋・農機具置き場
扉や隙間が開いていることが多く、資材や道具のあいだに入り込めます。人が毎日立ち入る場所ではありません。
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床下
昔からの家屋は床下が広く、地面が土のままです。土が盛られていることもあり、冬でも暖かい。そして床下の入り口が網などで塞がれていないお宅が多く、猫の出入りは自由自在です。外からは見えず、猫が落ち着いてしまう場所です。
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生垣・庭木・崩れかけた塀の隙間
長い時間をかけてできた物陰が、敷地の中に数えきれないほどあります。
滋賀県で捜索していて、特に多いと感じるのがこの床下です。都市部の新しい住宅では防鼠の網が張られていることがほとんどですが、昔からのお宅では塞がれていません。猫にとっては、暖かく、安全で、誰にも見つからない場所が、開いたまま用意されている状態です。
猫が落ち着ける場所を見つけてしまうと、自分から出てきません。
暖かく、安全で、雨風をしのげる。その条件が揃った場所に入り込んだ猫は、呼びかけても動きません。だから床下や小屋の中まで確認できる機材が必要になります。外から見て回るだけでは、そこにいても分かりません。
滋賀県の新興住宅地では、聞き込みが機能しにくい
新興住宅地は古い住宅地と隣接していることが多く、どこまでがひとつの地域なのか、外から見ただけでは分かりません。自治会の構成も把握しづらく、地域のまとまりが読めません。そして飼い主様にお尋ねしても、「近所付き合いがない」とおっしゃる方がほとんどです。
飼い主様から、こういうお声をよく伺います。
- 近所付き合いがないので、聞きに行っていいのか分からない
- ご協力をお願いしていいのか分からない
- チラシを入れただけで、嫌な顔をされた
猫を探すために動きたいのに、その一歩が踏み出せない。踏み出しても、良い反応が返ってこないことがある。猫がいなくなって不安な状態で、これは相当な負担です。
迷子猫の捜索方法を調べた研究では、近隣への聞き込みが有効だと報告されています(Huang et al., 2018, Animals)。しかし滋賀県では、飼い主様ご自身が聞き込みをしようとしても、その前提が成り立たないことがあります。
だからこそ、業者が入って客観的に聞き込みをする意味があります。捜索に伺うと、飼い主様から「自分たちは敷居が高くて行けないところまで行ってくれて、ありがたい」というお声をよくいただきます。
私たちは住民同士の関係の外側にいます。だからどちらの立場にも属さず、同じようにお話を伺えます。チラシも、ご迷惑にならない配り方があります。そして何を聞くかが決まっています。いつ、どこで、どちらの方向へ動いたか。毛色、体格、首輪の有無。目撃情報は、精度を確かめて初めて捜索に使えます。
人からの情報が得にくい地域では、カメラと機材、猫の行動学にもとづく動線の予測で補います。1現場に10台以上のカメラを運用するのは、そのためです。
滋賀県は、猫が生き延びやすい環境です
田んぼへの用水路が張り巡らされているため、猫が水に困ることがありません。田畑や雑木林には小動物や虫がいて、食べ物もあります。空き家も多く、雨風をしのげる場所には事欠きません。床下は暖かく、小屋や納屋は静かです。
つまり滋賀県は、猫が生き延びるための条件が揃っている土地です。
だから、時間が経っていても諦めないでください。
脱走から日が経つと、多くの飼い主様が「もう生きていないのでは」と考えられます。しかし滋賀県の環境では、水も食べ物も隠れ場所もあります。実際に、脱走から1ヶ月以上が経ってから保護できたケースがあります。
キャットワンが3日間の集中捜索のあとも3ヶ月間、追加費用なしで捜索を続けるのは、そのためです。まだ間に合う可能性があるからです。
【まとめ】滋賀県で猫を探すときに知っておきたいこと
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ほとんどの猫は、住宅地のどこかに隠れています。
山や田んぼへ遠く逃げるケースは多くありません。近くを、正しく探すことが先です。
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滋賀県は車社会で、「駅前」と呼べる商業地がほとんどありません。
国道沿いに大型店舗が並ぶロードサイド型の街並みで、駅を離れれば一戸建てと田畑が広がります。
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同じ滋賀県でも、地域によって環境がまったく違います。
大津市・草津市・栗東市には住宅密集地域が多く、彦根市・長浜市・東近江市・近江八幡市・甲賀市・蒲生郡は農地と住宅が隣接しています。琵琶湖沿いと内陸側でも変わります。
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地形そのものが造り変えられています。
田んぼを埋め立てた宅地造成が多く、盛土・擁壁・水路の付け替えで土地の形が変わります。地図や航空写真が「以前の地形」を写していることがあります。
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新興住宅地と古い住宅地に、はっきりした境目がありません。
細い道一本、田んぼの端から行き来できます。隠れる場所のない新しい造成地から、猫は昔からの住宅へ迷い込みます。
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昔からのお宅には、猫が好む環境が揃っています。
母屋、小屋、納屋、農機具置き場。床下は土のままで冬でも暖かく、入り口が網で塞がれていないお宅が多いため、猫の出入りは自由です。
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近所付き合いが薄く、聞き込みが機能しにくい地域です。
「聞きに行っていいか分からない」「チラシを入れただけで嫌な顔をされた」というお声をよく伺います。
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そして滋賀県は、猫が生き延びやすい環境です。
用水路があり水に困らず、田畑や雑木林に食べ物があり、空き家も多い。時間が経っていても、諦める理由にはなりません。
滋賀県での捜索で、私たちが大切にしていること
滋賀県は、地図とオンラインだけでは捜索計画が立てられない土地です。地形が変わり、境目がなく、地域のまとまりが外から読めません。現地に立ち、地形を見て、住んでいる方にお話を伺って、初めて捜索が始まります。飼い主様がご自身で探される場合、どうしてもここに届きません。それは力不足ではなく、その土地に何度も入っていなければ分からないというだけのことです。
だから私たちは、早く現地へ入ります。大津市まで30〜40分、草津市・栗東市まで40〜50分、東近江市・甲賀市まで50〜60分、彦根市・長浜市まで約90分。いずれも実際に走った時間です。現地での対面決済に対応しているため、ご入金の確認を待たずに出動できます。
そして3日間の集中捜索が終わっても、3ヶ月間は追加費用なしで捜索を続けます。滋賀県は、猫が生き延びられる土地だからです。
キャットワンは、滋賀県内8市町で実際に捜索してきました。大津市・草津市・栗東市・東近江市・甲賀市・彦根市・長浜市・多賀町。2025年7月から2026年7月までの13ヶ月間に52件のご依頼をいただき、49件を保護しています(保護率94.2%)。